2010.03.07 (Sun)
スピードスケートの清水宏保選手が引退です。
長野五輪で日本のスピードスケート史上初の金メダルを獲得し、
世界記録を4度塗り替えた162センチの「小さな巨人」清水宏保選手が
3月5日に引退しました。

清水選手は2月23日の朝日新聞の夕刊で、
スポーツ後進国日本の現状を訴えました。私もとても気になる記事です。
ここに全文を紹介させていただきます。
///////////////////////////////////////////////////////////////
『僕はこれまで本当に多くの方にお世話になった。地元の方々、
応援してくださった皆様、用具の面倒を見てくださる方、
日本オリンピック委員会(JOC)の皆さん。すべての人の支えがあって、
4大会連続五輪出場、金、銀、銅メダルの獲得があった。

不遜(ふそん)かもしれないが、申し送りをしておきたいことがある。
少し、厳しい言い方になるが、聞いていただければ幸いだ。
日本はまだまだスポーツ後進国というしかない。
五輪の期間中、国中が注目しメダルの数を要求される。
選手が責任を感じるのは当然だが、ノルマを課せられているような感じにもなる。
それまでの4年間のフォローを国やJOCはきちんとしてきたのだろうか。

政府の事業仕分けが行われ、スポーツ予算は削られる方向になった。
全体的な削減は仕方がないとしても、仕分けの仕方は適切だろうか。

例えば、お隣の韓国はスポーツ先進国になった。
国威発揚という特殊な事情があるにせよ、お金の使い方が違う。
日本には国立スポーツ科学センターがある。韓国にも同じような施設がある。

韓国ではそこに選手が集められ、招集された時点で日当が出る。
日本では利用するのに料金が発生する。韓国ではもし、メダルを取れば、
ほぼ生涯が保証されるのに対し、日本の報奨金は多いとは言えない。

バンクーバー五輪ではJOCの役員、メンバーが大挙して現地入りしている。
予算は限られている。そのため選手を手塩にかけて育てたコーチや、
トレーナーがはじき出され、選手に快適な環境を提供できていない。お金の使い方が逆だろう。

競技スポーツだけではない。
「1人1ドルスポーツの予算をつければ、医療費が3.21ドル安くなる」
という統計を見たことがある。ヨーロッパではスポーツ省のある国が多い。
スポーツを文化としてとらえる発想が根付いているからだ。

生涯スポーツが、また競技スポーツのすそ野となる。
五輪の時だけ盛り上がって、終わったら全く関心がないというのではあまりに悲しい。
日本にスポーツ文化を確立させるため、国もJOCも努力を惜しまないでほしい。
(長野五輪金メダリスト・清水宏保) 』
////////////////////////////////////////////////////////////////
バンクーバー五輪の日本選手団205人で、選手は94人だけ。
残りはコーチや医師、JOCの役員やスタッフというのはおかしいという報道があります。

清水選手の言う、選手を手塩にかけて育てたコーチやトレーナーがはじき出され
ているのなら、期待された選手が思う成績を上げられなかったのは当然す。
日本の選手強化費は年間27億円で、ドイツのそれよりわずか10分の1 です。
そのわずかな強化費の分配方法は国からJOCに渡り、JOCの差配で、
個人やチームにではなく所属する競技団体に支給されています。
トリノ五輪後に日本スケート連盟の元会長が裏金をつくり、
私的流用していた事件がありました。わずかな予算にえたいの知れない者どもが群がり、
選手の手元には本来の予算は届いていないというのはどうやら本当のようです。
女子団体追い抜き。田畑真紀選手と穂積雅子選手が所属する富山市の
中小企業「ダイチ」は、社員約40人。厳しい経営環境の中で、
年間3000万円を社長と会長が自らの給与を削って2人を支援しているというのを
テレビで見ました。

どうやらオリンピックの選手強化費にも事業仕分けは必要です。
中抜きを許してはいけません。
どうぞ行政刷新担当大臣の枝野さん、
2011年度予算の事業仕分けは間違わずにやってくださいね。
今日も拍手ボタンと人気ブログランキングボタンを押して頂ければうれしいです。
世界記録を4度塗り替えた162センチの「小さな巨人」清水宏保選手が
3月5日に引退しました。

清水選手は2月23日の朝日新聞の夕刊で、
スポーツ後進国日本の現状を訴えました。私もとても気になる記事です。
ここに全文を紹介させていただきます。
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『僕はこれまで本当に多くの方にお世話になった。地元の方々、
応援してくださった皆様、用具の面倒を見てくださる方、
日本オリンピック委員会(JOC)の皆さん。すべての人の支えがあって、
4大会連続五輪出場、金、銀、銅メダルの獲得があった。

不遜(ふそん)かもしれないが、申し送りをしておきたいことがある。
少し、厳しい言い方になるが、聞いていただければ幸いだ。
日本はまだまだスポーツ後進国というしかない。
五輪の期間中、国中が注目しメダルの数を要求される。
選手が責任を感じるのは当然だが、ノルマを課せられているような感じにもなる。
それまでの4年間のフォローを国やJOCはきちんとしてきたのだろうか。

政府の事業仕分けが行われ、スポーツ予算は削られる方向になった。
全体的な削減は仕方がないとしても、仕分けの仕方は適切だろうか。

例えば、お隣の韓国はスポーツ先進国になった。
国威発揚という特殊な事情があるにせよ、お金の使い方が違う。
日本には国立スポーツ科学センターがある。韓国にも同じような施設がある。

韓国ではそこに選手が集められ、招集された時点で日当が出る。
日本では利用するのに料金が発生する。韓国ではもし、メダルを取れば、
ほぼ生涯が保証されるのに対し、日本の報奨金は多いとは言えない。

バンクーバー五輪ではJOCの役員、メンバーが大挙して現地入りしている。
予算は限られている。そのため選手を手塩にかけて育てたコーチや、
トレーナーがはじき出され、選手に快適な環境を提供できていない。お金の使い方が逆だろう。

競技スポーツだけではない。
「1人1ドルスポーツの予算をつければ、医療費が3.21ドル安くなる」
という統計を見たことがある。ヨーロッパではスポーツ省のある国が多い。
スポーツを文化としてとらえる発想が根付いているからだ。

生涯スポーツが、また競技スポーツのすそ野となる。
五輪の時だけ盛り上がって、終わったら全く関心がないというのではあまりに悲しい。
日本にスポーツ文化を確立させるため、国もJOCも努力を惜しまないでほしい。
(長野五輪金メダリスト・清水宏保) 』
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バンクーバー五輪の日本選手団205人で、選手は94人だけ。
残りはコーチや医師、JOCの役員やスタッフというのはおかしいという報道があります。

清水選手の言う、選手を手塩にかけて育てたコーチやトレーナーがはじき出され
ているのなら、期待された選手が思う成績を上げられなかったのは当然す。
日本の選手強化費は年間27億円で、ドイツのそれよりわずか10分の1 です。
そのわずかな強化費の分配方法は国からJOCに渡り、JOCの差配で、
個人やチームにではなく所属する競技団体に支給されています。
トリノ五輪後に日本スケート連盟の元会長が裏金をつくり、
私的流用していた事件がありました。わずかな予算にえたいの知れない者どもが群がり、
選手の手元には本来の予算は届いていないというのはどうやら本当のようです。
女子団体追い抜き。田畑真紀選手と穂積雅子選手が所属する富山市の
中小企業「ダイチ」は、社員約40人。厳しい経営環境の中で、
年間3000万円を社長と会長が自らの給与を削って2人を支援しているというのを
テレビで見ました。

どうやらオリンピックの選手強化費にも事業仕分けは必要です。
中抜きを許してはいけません。
どうぞ行政刷新担当大臣の枝野さん、
2011年度予算の事業仕分けは間違わずにやってくださいね。
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JOCの役員、メンバーのオッチャン達が、
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アホかっ!ちゅうねん。
京子